野菜尽くしでラーメン界に新風

野菜尽くしでラーメン界に新風

ソラノイロ
japanese soup noodle free style
所在地=東京都千代田区平河町1-3-10 ブルービル本館1B
特製ベジソバ 1,000円

スープにニンジンピューレ、麺にパプリカ粉末、トッピングにはボイルしたブロッコリー、パプリカ、キャベツ、ジャガ芋、味付け卵


おもてなしの精神で女性が1人で入れる店を追求。

健康第一、安全安心をモットーに業界の新境地を切り開く宮崎千尋店主

「ラーメン=男性が好きな外食」と考えるラーメン店主は少なくない。昨年6月、「ソラノイロ」をオープンさせた宮崎千尋店主(35歳)は「それではラーメン業界の裾野は広がりません」と断言する。いかにして女性客を取り込むかが、この業界の次なる発展のカギとなるが「うまければいい」だけでは、女性の足をラーメン店に向けることはできない。宮崎店主が目指す次世代のラーメン店とは……。
ラノイロのコンセプトは「女性が1人で入れるラーメン店」にある。カフェ風インテリア、ラーメンと一緒に提供される紙エプロン、テーブルの上にさりげなく置かれた髪留めなど、店内のあらゆるものから店主の行き届いた心配りと女性客を意識したセンスが感じられる。
極め付きは「ベジソバ」。スープにはニンジンのピューレ、麺にはパプリカの粉末をまぜ込み、トッピングはブロッコリー、パプリカ、キャベツ、ジャガ芋と野菜が盛りだくさん。カラフルな彩りといい、女性ウケは間違いない。
ラーメン業界では今、スープに野菜のペーストをまぜ込んだ〝ベジポタ〟系と呼ばれるラーメンが人気を集め、その勢いに乗る店は多い。ところが、宮崎店主は「うちの『ベジソバ』は、あえてそのジャンルに入らないよう差別化にこだわりました。麺、スープ、トッピングの3つ全部に野菜を取り入れているのはベジソバだけ。ベジソバはソラノイロが開発したオリジナルラーメン。他のラーメンとは比較できないものを作りました」と言う。
野菜という食材の可能性を追求するなら、とことん取り入れ「中途半端なことはしたくない」とソラノイロの独自性追求には妥協がない。宮崎店主のこのブレない考え方があるからこそ、男性客と女性客が1対1という狙い通りの数字が達成できている。
宮崎店主がもうひとつ精力的に取り組んでいるのが、このほど立ち上げた「日本のラーメンを変える若手っぽい会」の活動。何を変えるのか?
「フレンチ、イタリアン、和食、中華などの店に比べて、ラーメン屋はいまひとつ及ばないと思っている人が残念ながらいるわけです。それを変えたい。それには接客の仕方やサービスの内容を変えていく必要がある。ラーメン屋って、カッコいいと思われたい。オレたち、もっと上を目指そうよってことですね」と宮崎店主の目はさらに高いところを見つめている。

健康第一、安全安心をモットーに業界の新境地を切り開く宮崎千尋店主


個性豊かな3本立て レストランのような軟らかな空間

個性豊かな3本立て レストランのような軟らかな空間

開業は2011年6月14日。店舗立地は東京メトロ・麹町駅から約200mの裏通りビジネス街。15坪・20席のカフェ風の店舗を宮崎店主の他、従業員5人で運営している。
メニューは個性豊かな〝3本立て〟で展開。
①ニンジンを主に野菜尽くしの「ベジソバ」=女性志向と独創性を追求
②鶏、豚、魚介系をバランスよく炊き出した「中華ソバ」=宮崎店主の好みを追求
③2ヵ月半サイクルで打ち出す「限定ソバ」=意外なエンタメ性を演出。これらの際立ったコンセプトが幅広い客層を呼び込み、ラーメン専門店のコアな雰囲気とは異なる〝レストランのような軟らかな空間〟を醸し出している。
客層は、平日は近隣の会社員が中心で、休日は近隣住民と遠方からの一見客が入り交じる。集客数は日によって異なり、昼120~160人、夜60~120人。客層の男女比は5対5。ベジソバの注文比は女性6に対し男性4、中華ソバは男性7に対し女性3。客単価は昼900円、夜1100円。現状、月商400~500万円は堅いという。


特製中華ソバ(950円)

特製中華ソバ(950円)

宮崎店主の理想を追求した逸品
ベジスープ1杯にニンジン約60~70g
Wスープをベースに作り分け

スープは、佐賀県産種鶏の雄丸鶏、胴がら、モミジ、ゲンコツの動物系スープと、カタクチイワシ、真イワシ、昆布、鯖節の魚介系スープをブレンドしたWスープ。これをベースに中華ソバとベジソバを作り分ける。
中華ソバの醤油だれは、宮崎店主がほれ込んだ「ひしほ醤油」をベースにチャーシューの煮汁、ホタテの塩だしをブレンドしたもの。ベジソバのベジスープは、Wスープにニンジンをグラッセしたピューレをまぜ込み、ムール貝、ホタテ、昆布、サバ、ゲラント塩をブレンドした塩だれで調味したもの。ベジスープ1杯分に約60~70gのニンジンが入っている計算になる。
中華ソバの麺は、一風堂と同じ渡辺製麺の謹製麺。やや細めで麺量は140g。ベジソバの麺はパプリカ粉末を練り込んだ赤色が特徴。女性向けに麺量は110gだが、麺を食べ終わった後、残ったスープに玄米を加えて食べる〝ベジスープリゾット〟を提案しており、4人に1人はこれを注文するという。
こだわりが多すぎるので、他の素材紹介は割愛するが、最後に「普通よりキロ300円は高いはず」と言い切るチャーシュー用の豚肉。福山産「瀬戸のもち豚」と神奈川県産「もち豚」を使用。中華ソバ用とベジソバ用に個別調理し、ばら、肩ロース、ロース、うで、ももを絶妙に組み合わせてトッピングしている。


自己理念と河原イズムの融合・昇華を目指す

宮崎千尋

宮崎千尋(みやざき・ちひろ)

1977年東京生まれ。
15歳の時、塾帰りに仲間と食べに行った「桂花」「じゃんがら」「春木屋」などに感動し、ラーメンの食べ歩きを開始。大学在学中4年間で500軒以上を食べ歩く。卒業後、親の手前、会社員となるが、幼少時から抱いていた独立の夢を諦めきれず退社。有名ラーメン店の修業を経て2000年㈱力の源カンパニーに入社。福岡「一風堂」で修業後、新業態「五行」のスタッフとして、西麻布店、京都店、銀座店を立ち上げる。08年五行マネジャー、09年人材開発室室長を経て、11年に退社・独立。11年6月「ソラノイロ」を開業。
大学時、知人の紹介で出会った一風堂・河原成美氏の「意志アレバ道アリ」の言葉に感銘。再会を機に弟子入りしたのが大きな節目となった。現在、自己理念と河原イズムの融合・昇華を目標に日々努めている。


ひしほ醤油 (ヤマト醤油)

ソラノイロの愛用食材 シャープなキレが抜群

ひしほ醤油 (ヤマト醤油)
規格=1斗缶
無添加の生仕上げ
海水塩仕込みの搾りたての生(なま)丸大豆醤油。パリの三つ星レストラン8店舗で使用されているという逸品。宮崎店主は「デパ地下で見つけて〝これだっ〟と即決しました」と語り、「好みに合う醤油を見つけるのは難しいのですが、ひしほ醤油は別格でした。シャープなキレ、醤油感、塩度、色目、すべて申し分ありません。しかも無添加」と太鼓判を押す。

adminラーメントレンド野菜尽くしでラーメン界に新風 ソラノイロ japanese soup noodle free style 所在地=東京都千代田区平河町1-3-10 ブルービル本館1B 特製ベジソバ 1,000円 スープにニンジンピューレ、麺にパプリカ粉末、トッピングにはボイルしたブロッコリー、パプリカ、キャベツ、ジャガ芋、味付け卵 おもてなしの精神で女性が1人で入れる店を追求。 「ラーメン=男性が好きな外食」と考えるラーメン店主は少なくない。昨年6月、「ソラノイロ」をオープンさせた宮崎千尋店主(35歳)は「それではラーメン業界の裾野は広がりません」と断言する。いかにして女性客を取り込むかが、この業界の次なる発展のカギとなるが「うまければいい」だけでは、女性の足をラーメン店に向けることはできない。宮崎店主が目指す次世代のラーメン店とは……。 ラノイロのコンセプトは「女性が1人で入れるラーメン店」にある。カフェ風インテリア、ラーメンと一緒に提供される紙エプロン、テーブルの上にさりげなく置かれた髪留めなど、店内のあらゆるものから店主の行き届いた心配りと女性客を意識したセンスが感じられる。 極め付きは「ベジソバ」。スープにはニンジンのピューレ、麺にはパプリカの粉末をまぜ込み、トッピングはブロッコリー、パプリカ、キャベツ、ジャガ芋と野菜が盛りだくさん。カラフルな彩りといい、女性ウケは間違いない。 ラーメン業界では今、スープに野菜のペーストをまぜ込んだ〝ベジポタ〟系と呼ばれるラーメンが人気を集め、その勢いに乗る店は多い。ところが、宮崎店主は「うちの『ベジソバ』は、あえてそのジャンルに入らないよう差別化にこだわりました。麺、スープ、トッピングの3つ全部に野菜を取り入れているのはベジソバだけ。ベジソバはソラノイロが開発したオリジナルラーメン。他のラーメンとは比較できないものを作りました」と言う。 野菜という食材の可能性を追求するなら、とことん取り入れ「中途半端なことはしたくない」とソラノイロの独自性追求には妥協がない。宮崎店主のこのブレない考え方があるからこそ、男性客と女性客が1対1という狙い通りの数字が達成できている。 宮崎店主がもうひとつ精力的に取り組んでいるのが、このほど立ち上げた「日本のラーメンを変える若手っぽい会」の活動。何を変えるのか? 「フレンチ、イタリアン、和食、中華などの店に比べて、ラーメン屋はいまひとつ及ばないと思っている人が残念ながらいるわけです。それを変えたい。それには接客の仕方やサービスの内容を変えていく必要がある。ラーメン屋って、カッコいいと思われたい。オレたち、もっと上を目指そうよってことですね」と宮崎店主の目はさらに高いところを見つめている。 健康第一、安全安心をモットーに業界の新境地を切り開く宮崎千尋店主 個性豊かな3本立て レストランのような軟らかな空間 開業は2011年6月14日。店舗立地は東京メトロ・麹町駅から約200mの裏通りビジネス街。15坪・20席のカフェ風の店舗を宮崎店主の他、従業員5人で運営している。 メニューは個性豊かな〝3本立て〟で展開。 ①ニンジンを主に野菜尽くしの「ベジソバ」=女性志向と独創性を追求 ②鶏、豚、魚介系をバランスよく炊き出した「中華ソバ」=宮崎店主の好みを追求 ③2ヵ月半サイクルで打ち出す「限定ソバ」=意外なエンタメ性を演出。これらの際立ったコンセプトが幅広い客層を呼び込み、ラーメン専門店のコアな雰囲気とは異なる〝レストランのような軟らかな空間〟を醸し出している。 客層は、平日は近隣の会社員が中心で、休日は近隣住民と遠方からの一見客が入り交じる。集客数は日によって異なり、昼120~160人、夜60~120人。客層の男女比は5対5。ベジソバの注文比は女性6に対し男性4、中華ソバは男性7に対し女性3。客単価は昼900円、夜1100円。現状、月商400~500万円は堅いという。 特製中華ソバ(950円) 宮崎店主の理想を追求した逸品 ベジスープ1杯にニンジン約60~70g Wスープをベースに作り分け スープは、佐賀県産種鶏の雄丸鶏、胴がら、モミジ、ゲンコツの動物系スープと、カタクチイワシ、真イワシ、昆布、鯖節の魚介系スープをブレンドしたWスープ。これをベースに中華ソバとベジソバを作り分ける。 中華ソバの醤油だれは、宮崎店主がほれ込んだ「ひしほ醤油」をベースにチャーシューの煮汁、ホタテの塩だしをブレンドしたもの。ベジソバのベジスープは、Wスープにニンジンをグラッセしたピューレをまぜ込み、ムール貝、ホタテ、昆布、サバ、ゲラント塩をブレンドした塩だれで調味したもの。ベジスープ1杯分に約60~70gのニンジンが入っている計算になる。 中華ソバの麺は、一風堂と同じ渡辺製麺の謹製麺。やや細めで麺量は140g。ベジソバの麺はパプリカ粉末を練り込んだ赤色が特徴。女性向けに麺量は110gだが、麺を食べ終わった後、残ったスープに玄米を加えて食べる〝ベジスープリゾット〟を提案しており、4人に1人はこれを注文するという。 こだわりが多すぎるので、他の素材紹介は割愛するが、最後に「普通よりキロ300円は高いはず」と言い切るチャーシュー用の豚肉。福山産「瀬戸のもち豚」と神奈川県産「もち豚」を使用。中華ソバ用とベジソバ用に個別調理し、ばら、肩ロース、ロース、うで、ももを絶妙に組み合わせてトッピングしている。 自己理念と河原イズムの融合・昇華を目指す 宮崎千尋(みやざき・ちひろ) 1977年東京生まれ。 15歳の時、塾帰りに仲間と食べに行った「桂花」「じゃんがら」「春木屋」などに感動し、ラーメンの食べ歩きを開始。大学在学中4年間で500軒以上を食べ歩く。卒業後、親の手前、会社員となるが、幼少時から抱いていた独立の夢を諦めきれず退社。有名ラーメン店の修業を経て2000年㈱力の源カンパニーに入社。福岡「一風堂」で修業後、新業態「五行」のスタッフとして、西麻布店、京都店、銀座店を立ち上げる。08年五行マネジャー、09年人材開発室室長を経て、11年に退社・独立。11年6月「ソラノイロ」を開業。 大学時、知人の紹介で出会った一風堂・河原成美氏の「意志アレバ道アリ」の言葉に感銘。再会を機に弟子入りしたのが大きな節目となった。現在、自己理念と河原イズムの融合・昇華を目標に日々努めている。 ソラノイロの愛用食材 シャープなキレが抜群 ひしほ醤油 (ヤマト醤油) 規格=1斗缶 無添加の生仕上げ 海水塩仕込みの搾りたての生(なま)丸大豆醤油。パリの三つ星レストラン8店舗で使用されているという逸品。宮崎店主は「デパ地下で見つけて〝これだっ〟と即決しました」と語り、「好みに合う醤油を見つけるのは難しいのですが、ひしほ醤油は別格でした。シャープなキレ、醤油感、塩度、色目、すべて申し分ありません。しかも無添加」と太鼓判を押す。あたらしい視点でラーメンを伝える情報誌!