【豚ラーメン 850円】1番人気の「豚ラーメン」は約100gの煮豚3枚入り

【豚ラーメン 850円】1番人気の「豚ラーメン」は約100gの煮豚3枚入り

ラーメンの新たなジャンルを確立した「二郎」。のれん分け、インスパイヤ系と呼ばれる模倣店を合わせると、いまや二郎系は全国に500店以上と目されている。そんな中、ご当地ラーメンと二郎系が融合した新手のコンセプトが現れ脚光を浴びている。〝二郎系味噌ラーメン〞と評される札幌の「ブタキング」である。ありそうでなかった大胆な発想が札幌ラーメン市場を刺激している。


屈辱バネに東京から移住独立

ブタキングのラーメンは、早い話、キャベツ、モヤシ、厚切り煮豚をのせた大盛り味噌ラーメン。東京の流行を札幌の味で提供する単純明快なコンセプトなので、〝物まね〟と揶揄(やゆ)する声も一部にあるが、隙間をついた発想力と機敏な実行力は認めざるを得ない。また、地元の〝純すみ系〟とは一線を画す、ラードと味噌が一体化したスープも斬新だ。
店主の森光範氏は、東京の家系有名店で3年間修業後、札幌に移住して独立した。実は修業前、札幌での修業を決意したが、スノボ目的で移住する下心を見透かされ、有名店から門前払いされた経験を持つ。その屈辱をバネに現在の繁盛を築いた。
「味は大切だが、味だけを追求しても商売は成り立たない」が森店主の持論。「味に加え、お客が満足できる形を明確に示す」ことが森流ラーメン道だという。
その信念は札幌のラーメンファンから受け入れられ、一昨年に開業した本店の伏古店はピーク時、6坪・8席、5時間営業で月商350万円を超えた。昨年、2号店の大麻店を開業。道外からも出店要請が相次いでいるという。


同業に波及した 煮豚のオリジナル調味

同業に波及した 煮豚のオリジナル調味

煮豚は、薄口のたれで煮込んで豚肉の中心部まで薄味をなじませる。注文を受けてから厚さ2㎝弱にカットし、保温機に張ったたれにどぶ漬けして、表面に濃い味を付ける。このオリジナル調味は札幌の多くの店に波及しているという


滞在を長引かせて客引き 絶対無理な立地で大成功

滞在を長引かせて客引き 絶対無理な立地で大成功

2010年4月に4坪・8席の本店「伏古店」、11年9月に12坪・13席の2号店「大麻店」を開業。いずれも午前11時から午後7時までの8時間営業で実績は、伏古店が日販約150杯、約300万円、大麻店が日販約200杯、400万円前後。客層は若年から中高年の男性が主力。当初は地元客が大半だったが、最近はうわさを聞いた観光客も増えている。
開業当初は、家賃5万5000円が示す通り「飲食店は絶対に無理」と叫ばれた。そこで考えたのが〝お客の滞在を長引かせる〟ことだった。
森店主は「店前の環状道路は毎日通る車が多いので、1人でもお客が入っていれば、気に止めてくれるはず。それを狙って、提供時間を長くしたり量を多くして、お客の滞在時間を長引かせました」と明かし、「ラーメン店は回転が早いだけに、集客目標に達していても、閑古鳥の時間が多くなってしまう。すると不人気の烙印(らくいん)を押され、負の連鎖が始まる。それが一番怖かったんです」と説く。当初限定だったが、この試みに多くの友人が協力してくれ、狙いは当たったという。


開店11時前にはかならず行列ができる

開店11時前にはかならず行列ができる

脂とスープが一体化 煮豚は1枚ばら肉100g。
メニューは味噌味の煮豚1枚の「ラーメン」(750円)をベースに、煮豚の枚数で価格が変動。麺はストレート太麺240g(生)、煮豚はばら肉の煮豚で1枚約100g。野菜はモヤシ300g、キャベツ200gをボイルしたもの。これらに二郎同様、無料で野菜、ニンニク、脂、辛めを増量できる。麺の大盛りは100円増し。煮豚3枚ですべて大盛りにすると、重量は2.5㎏に達する。
なにより札幌の主流〝純すみ系〟とは異なるラードと味噌が一体化したスープが自慢だ。
森店主は「純すみ系は、ラードで味噌を焼いてスープで割るので、ラードがスープの表面に浮きますが、うちのはラードとスープが乳化したように一体化してます」と差別化を強調。「純すみ系のように、注文を受けてから味噌を焼きたかったのですが、当初は人手不足だったので、夜中に1人で味噌を焼いて仕込んでいました。その苦肉のストックノウハウが看板スープに化けました」と苦笑い。


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森 光範(もり・みつのり)

【独自の味に 自信があります】スノボ三昧から一念発起で業界入り
ブタキング 店主
店舗所在地=札幌市東区伏古1条5丁目6-13

1975年埼玉県入間市生まれ。
高校在学中からアルバイト漬けの生活を送り、そのままフリーターに。25歳の時、趣味のスノーボードで札幌滞在が多くなったため、定職を求めてラーメン店修業を試みるが、動機が不純だと門前払いに。見返すため、友人の紹介で東京の家系繁盛店「百麺」に入社。
3年間の修業後、札幌に移住し、家系「らもみ」を出店し独立。月商200万円ほどの安定収入を得たが、3年後、札幌での家系の限界を感じて閉店。次なる事業を模索中、札幌の外食経営者、「GAJA」の上田進社長と知り合い、経営を勉強するため同社に入社。2年間の勤務を経て再独立。10年4月、初期投資60万円で「ブタキング」を開業。
森店主は「二郎系の味噌ラーメンと見られますが、独自の味に自信があります」と胸を張る一方、二郎系に対しては「努力してコストダウンした差額分はボリュームアップに還元するとか、そういうお客思いの姿勢はとても尊敬しています」と見習っている


森店主の愛用食材 食欲演出する ミックススパイス

森店主の愛用食材 食欲演出する ミックススパイス

S&Bセレクトスパイス 辛みスパイス(パウダー)(ヱスビー食品)
規格=L缶350g、他
こよなく気に入っているのがヱスビー食品の「辛みスパイス」。コショー、赤唐辛子など辛いスパイスをバランスよくまぜたミックススパイスだ。コショウとともに客席に常備されており、コショウよりも消耗が早いそうだ。「半分くらい食べた後に使うお客さまが多いですね。ラーメンの量が多いので、残り半分をピリ辛に調味すると、最後まで飽きずに楽しめるのでしょう。使われすぎも困りますが」(森店主)という。

adminラーメントレンド【豚ラーメン 850円】1番人気の「豚ラーメン」は約100gの煮豚3枚入り ラーメンの新たなジャンルを確立した「二郎」。のれん分け、インスパイヤ系と呼ばれる模倣店を合わせると、いまや二郎系は全国に500店以上と目されている。そんな中、ご当地ラーメンと二郎系が融合した新手のコンセプトが現れ脚光を浴びている。〝二郎系味噌ラーメン〞と評される札幌の「ブタキング」である。ありそうでなかった大胆な発想が札幌ラーメン市場を刺激している。 屈辱バネに東京から移住独立 ブタキングのラーメンは、早い話、キャベツ、モヤシ、厚切り煮豚をのせた大盛り味噌ラーメン。東京の流行を札幌の味で提供する単純明快なコンセプトなので、〝物まね〟と揶揄(やゆ)する声も一部にあるが、隙間をついた発想力と機敏な実行力は認めざるを得ない。また、地元の〝純すみ系〟とは一線を画す、ラードと味噌が一体化したスープも斬新だ。 店主の森光範氏は、東京の家系有名店で3年間修業後、札幌に移住して独立した。実は修業前、札幌での修業を決意したが、スノボ目的で移住する下心を見透かされ、有名店から門前払いされた経験を持つ。その屈辱をバネに現在の繁盛を築いた。 「味は大切だが、味だけを追求しても商売は成り立たない」が森店主の持論。「味に加え、お客が満足できる形を明確に示す」ことが森流ラーメン道だという。 その信念は札幌のラーメンファンから受け入れられ、一昨年に開業した本店の伏古店はピーク時、6坪・8席、5時間営業で月商350万円を超えた。昨年、2号店の大麻店を開業。道外からも出店要請が相次いでいるという。 同業に波及した 煮豚のオリジナル調味 煮豚は、薄口のたれで煮込んで豚肉の中心部まで薄味をなじませる。注文を受けてから厚さ2㎝弱にカットし、保温機に張ったたれにどぶ漬けして、表面に濃い味を付ける。このオリジナル調味は札幌の多くの店に波及しているという 滞在を長引かせて客引き 絶対無理な立地で大成功 2010年4月に4坪・8席の本店「伏古店」、11年9月に12坪・13席の2号店「大麻店」を開業。いずれも午前11時から午後7時までの8時間営業で実績は、伏古店が日販約150杯、約300万円、大麻店が日販約200杯、400万円前後。客層は若年から中高年の男性が主力。当初は地元客が大半だったが、最近はうわさを聞いた観光客も増えている。 開業当初は、家賃5万5000円が示す通り「飲食店は絶対に無理」と叫ばれた。そこで考えたのが〝お客の滞在を長引かせる〟ことだった。 森店主は「店前の環状道路は毎日通る車が多いので、1人でもお客が入っていれば、気に止めてくれるはず。それを狙って、提供時間を長くしたり量を多くして、お客の滞在時間を長引かせました」と明かし、「ラーメン店は回転が早いだけに、集客目標に達していても、閑古鳥の時間が多くなってしまう。すると不人気の烙印(らくいん)を押され、負の連鎖が始まる。それが一番怖かったんです」と説く。当初限定だったが、この試みに多くの友人が協力してくれ、狙いは当たったという。 開店11時前にはかならず行列ができる 脂とスープが一体化 煮豚は1枚ばら肉100g。 メニューは味噌味の煮豚1枚の「ラーメン」(750円)をベースに、煮豚の枚数で価格が変動。麺はストレート太麺240g(生)、煮豚はばら肉の煮豚で1枚約100g。野菜はモヤシ300g、キャベツ200gをボイルしたもの。これらに二郎同様、無料で野菜、ニンニク、脂、辛めを増量できる。麺の大盛りは100円増し。煮豚3枚ですべて大盛りにすると、重量は2.5㎏に達する。 なにより札幌の主流〝純すみ系〟とは異なるラードと味噌が一体化したスープが自慢だ。 森店主は「純すみ系は、ラードで味噌を焼いてスープで割るので、ラードがスープの表面に浮きますが、うちのはラードとスープが乳化したように一体化してます」と差別化を強調。「純すみ系のように、注文を受けてから味噌を焼きたかったのですが、当初は人手不足だったので、夜中に1人で味噌を焼いて仕込んでいました。その苦肉のストックノウハウが看板スープに化けました」と苦笑い。 森 光範(もり・みつのり) 【独自の味に 自信があります】スノボ三昧から一念発起で業界入り ブタキング 店主 店舗所在地=札幌市東区伏古1条5丁目6-13 1975年埼玉県入間市生まれ。 高校在学中からアルバイト漬けの生活を送り、そのままフリーターに。25歳の時、趣味のスノーボードで札幌滞在が多くなったため、定職を求めてラーメン店修業を試みるが、動機が不純だと門前払いに。見返すため、友人の紹介で東京の家系繁盛店「百麺」に入社。 3年間の修業後、札幌に移住し、家系「らもみ」を出店し独立。月商200万円ほどの安定収入を得たが、3年後、札幌での家系の限界を感じて閉店。次なる事業を模索中、札幌の外食経営者、「GAJA」の上田進社長と知り合い、経営を勉強するため同社に入社。2年間の勤務を経て再独立。10年4月、初期投資60万円で「ブタキング」を開業。 森店主は「二郎系の味噌ラーメンと見られますが、独自の味に自信があります」と胸を張る一方、二郎系に対しては「努力してコストダウンした差額分はボリュームアップに還元するとか、そういうお客思いの姿勢はとても尊敬しています」と見習っている 森店主の愛用食材 食欲演出する ミックススパイス S&Bセレクトスパイス 辛みスパイス(パウダー)(ヱスビー食品) 規格=L缶350g、他 こよなく気に入っているのがヱスビー食品の「辛みスパイス」。コショー、赤唐辛子など辛いスパイスをバランスよくまぜたミックススパイスだ。コショウとともに客席に常備されており、コショウよりも消耗が早いそうだ。「半分くらい食べた後に使うお客さまが多いですね。ラーメンの量が多いので、残り半分をピリ辛に調味すると、最後まで飽きずに楽しめるのでしょう。使われすぎも困りますが」(森店主)という。あたらしい視点でラーメンを伝える情報誌!