新メニューのアイデアを模索する ラーメン店主に贈る全国ご当地麺ガイド

 本書は、JALの機内誌に掲載された人気コラムをまとめたものだ。タイトルにある通り、日本各地のご当地麺を紹介するガイドブックとして読むことができる。目次を見ると、本書で紹介されている麺類は30種類だが、それぞれのご当地麺ごとに2〜3店舗が取材されており、実際に掲載されている店舗数はかなり多い。
その巻頭を飾るのは、やはりラーメンだ。第1章は「山形三大ラーメン」と題して「米沢ラーメン」、山形市の「冷しらーめん」、新庄市の「鶏モツラーメン」が取り上げられている。山形県といえば中華麺の消費量がダントツ日本一だということで知られるが、巻頭のラーメンがサッポロラーメンでも博多とんこつでもない(それどころか、有名御当地ラーメンは登場しない)ところが本書の特徴なのだ。いわゆる有名店の情報を紹介するグルメ本とは一線を画し、「情報よりも物語」を優先したい、という著者の意図が明快に伝わってくる。
著者はもともと、広告のコピーライターであるようだ。どのようにして取材先を決めたのかは分からないが、どの麺もそれぞれ個性的で魅力的、写真を見るだけで「食べてみたい」と思うメニューばかり。著者の巧みな筆致がさらに食欲をかき立てる。
ラーメンと呼べる麺は、ほかに青森県の「しじみラーメン」など5種類ほど。うどん、そば、冷麺、ちゃんぽん、焼きそば、うーめん、果ては〝つけナポリタン〞まで、さまざまな分野の麺類がページを彩る。ご当地麺成立の背景や独自の技と工夫を紹介する本書には、新たなラーメンづくりの発想を得るアイデアがあふれているように思える。

(藩田伊庵)

qDFBpmSm『ニッポン、麺の細道
―― つるつるたどれば、そこに愛あり文化あり

品川 雅彦 著
静山社 発行(静山社文庫)
文庫/176ページ
本体740円(税別)
2013年12月4日(第1刷)刊行

adminコラム新メニューのアイデアを模索する ラーメン店主に贈る全国ご当地麺ガイド  本書は、JALの機内誌に掲載された人気コラムをまとめたものだ。タイトルにある通り、日本各地のご当地麺を紹介するガイドブックとして読むことができる。目次を見ると、本書で紹介されている麺類は30種類だが、それぞれのご当地麺ごとに2〜3店舗が取材されており、実際に掲載されている店舗数はかなり多い。 その巻頭を飾るのは、やはりラーメンだ。第1章は「山形三大ラーメン」と題して「米沢ラーメン」、山形市の「冷しらーめん」、新庄市の「鶏モツラーメン」が取り上げられている。山形県といえば中華麺の消費量がダントツ日本一だということで知られるが、巻頭のラーメンがサッポロラーメンでも博多とんこつでもない(それどころか、有名御当地ラーメンは登場しない)ところが本書の特徴なのだ。いわゆる有名店の情報を紹介するグルメ本とは一線を画し、「情報よりも物語」を優先したい、という著者の意図が明快に伝わってくる。 著者はもともと、広告のコピーライターであるようだ。どのようにして取材先を決めたのかは分からないが、どの麺もそれぞれ個性的で魅力的、写真を見るだけで「食べてみたい」と思うメニューばかり。著者の巧みな筆致がさらに食欲をかき立てる。 ラーメンと呼べる麺は、ほかに青森県の「しじみラーメン」など5種類ほど。うどん、そば、冷麺、ちゃんぽん、焼きそば、うーめん、果ては〝つけナポリタン〞まで、さまざまな分野の麺類がページを彩る。ご当地麺成立の背景や独自の技と工夫を紹介する本書には、新たなラーメンづくりの発想を得るアイデアがあふれているように思える。 (藩田伊庵) 『ニッポン、麺の細道 ―― つるつるたどれば、そこに愛あり文化あり』 品川 雅彦 著 静山社 発行(静山社文庫) 文庫/176ページ 本体740円(税別) 2013年12月4日(第1刷)刊行あたらしい視点でラーメンを伝える情報誌!