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経済学のみならず、あらゆる切り口で世紀末のラーメン世相を紹介する怪著!

河田 剛 編
角川書店
新書/195ページ
571円(税別)
2001年9月10日(初版)刊行
本書が書かれたのは、今からすでに十数年前。その後、現在まで続く個人経営の繁盛ラーメン店が次々と生まれ、ブームが絶頂期に向かう頃のことだ。
「ラーメンの経済学」と銘打った本書だが、内容は多岐にわたる。第1章は小説や映画、テレビドラマなどに登場するラーメンから、時代背景とラーメンの位置付けを考察。第2章と第3章はビジネスとして見たラーメン店業界の分析。第4章は繁盛ラーメン店の事例紹介。第5章は、この頃から急速に拡大したインターネットとラーメンの関係。といった具合だ。面白いのは第8章と第9章。当時、議論が沸騰していた化学調味料(いわゆる「化調」)について、かなりのページを割いてその背景を伝えている。
著者は東大卒の経済アナリスト。内容のはしばしに経済分野での豊富な知識がうかがえるし、雑学的な話題においてもかなりの博識を披露している。これだけ幅広い切り口でラーメンについて考察した著作は、そう多くはないと思う。
にもかかわらず、本書はすでに版を重ねてはいないようだ。確かに、あまりに間口を広げすぎたために焦点が絞り切られていないという印象は残る。大多数のラーメンファンにとって、本書の内容すべてに興味を魅かれることは少ないのかも知れない。しかし、当時の時代背景を踏まえたラーメン業界の資料としては、かなり役立つ労作なのではないか。特に、若い業界関係者なら読んでおいて損はない一冊だと思う。
個人的には、まったく独自に個人で繁盛ラーメン店をつくり上げた事例の先駆的存在である「くじら軒」の名前が、懐かしく思い出された。

(藩田伊庵)

adminコラム経済学のみならず、あらゆる切り口で世紀末のラーメン世相を紹介する怪著! 河田 剛 編 角川書店 新書/195ページ 571円(税別) 2001年9月10日(初版)刊行 本書が書かれたのは、今からすでに十数年前。その後、現在まで続く個人経営の繁盛ラーメン店が次々と生まれ、ブームが絶頂期に向かう頃のことだ。 「ラーメンの経済学」と銘打った本書だが、内容は多岐にわたる。第1章は小説や映画、テレビドラマなどに登場するラーメンから、時代背景とラーメンの位置付けを考察。第2章と第3章はビジネスとして見たラーメン店業界の分析。第4章は繁盛ラーメン店の事例紹介。第5章は、この頃から急速に拡大したインターネットとラーメンの関係。といった具合だ。面白いのは第8章と第9章。当時、議論が沸騰していた化学調味料(いわゆる「化調」)について、かなりのページを割いてその背景を伝えている。 著者は東大卒の経済アナリスト。内容のはしばしに経済分野での豊富な知識がうかがえるし、雑学的な話題においてもかなりの博識を披露している。これだけ幅広い切り口でラーメンについて考察した著作は、そう多くはないと思う。 にもかかわらず、本書はすでに版を重ねてはいないようだ。確かに、あまりに間口を広げすぎたために焦点が絞り切られていないという印象は残る。大多数のラーメンファンにとって、本書の内容すべてに興味を魅かれることは少ないのかも知れない。しかし、当時の時代背景を踏まえたラーメン業界の資料としては、かなり役立つ労作なのではないか。特に、若い業界関係者なら読んでおいて損はない一冊だと思う。 個人的には、まったく独自に個人で繁盛ラーメン店をつくり上げた事例の先駆的存在である「くじら軒」の名前が、懐かしく思い出された。 (藩田伊庵)あたらしい視点でラーメンを伝える情報誌!