味噌と新味が共存する北海道ラーメン事情

札幌市の中華食材卸、晋南貿易が創業したのは1953年。60年の歴史を有し、札幌を中心に全道で約3500店の取引先を持つ同社は、中華食材卸の老舗中の老舗だ。「単に食材を卸して利益を得ることが、わが社の目標ではありません。創業以来、一貫して、北海道に中華料理を普及させること、そして北海道の食文化向上に貢献することを目指してきました」と曲健三社長は語る。曲社長が見る北海道のラーメン事情とは?

繁盛店に共通するフレンドリー

─北海道におけるラーメンの近況は?
曲 札幌のラーメン店といえば「ラーメン横丁」が有名。「新ラーメン横丁」や「ラーメン共和国(札幌駅ビル内)」などもあり、ここ2~3年、タイ、インドネシアなど東南アジア圏からの観光客が増えて賑わっています。1杯1600~1800円もする〝蟹ラーメン〟と一緒に写真を撮っているのを、よく見かけますね。東南アジアからの観光客増加は今後も有望だと思います。
かたや札幌市民のラーメン好きも相変わらず。一般的な価格帯は700~1000円。ほかの地域に比べると割高感はありますが、その分、1杯の量が多い。新規出店もあるが、閉店する店もあり、全体の軒数としては、増えもしないし、減りもしない、横ばいですね。

──味の傾向は?
曲 10年くらい前、豚骨白湯系がブームになりました。それがひと段落して、2~3年前から冷やしタンタン麺やザルラーメンがはやり、最近はつけ麺や麻辣麺が増えてます。東京ではやったラーメンが、少し遅れて札幌にやってくるといった感じ。「札幌ラーメン=味噌ラーメン」というイメージがありますが、今は少し違いますね。ほかのラーメンも札幌にどんどん入ってきて、共存している状況です。

──中国料理店の状況は?
曲 ランチの価格競争が厳しいですね。定食だと、料理1~2品にライスとスープをセットにしても、他店との競争があるから低価格で提供するしかない。ラーメン1杯の方が、価格が高いんです。価格を上げられない定食に手間をかけるよりも、ラーメンに注力した方が売上げが伸びる。そう考える中国料理店が増えていると思います。
なにせ、麻婆ラーメンやカレーラーメンなど、ちょっと変わったラーメンを出すと、定食よりも注文が多い。例えば、麻婆ラーメンとライスをセットにしている店が2~3軒あり、かなり売れています。お客は麻婆ラーメンのスープをライスにかけて食べることで、麻婆ラーメンと麻婆丼の2つを楽しめる。カレーラーメンも同じ。単価アップとお客の満足を両立できた成功事例といえるでしょう。

──中国料理店でも麺類は強い?
曲 中国料理店の料理人はそれなりに修業を積んでいますから、スープの炊き方もきちんと基本を踏んでいます。もちろんラーメン専門店の店主さんも、独自の味を追求して勉強されている方が多いと思いますが、中国料理店がラーメンに本腰を入れれば、また新しい味が創造されると思います。

──ラーメン店の調味料に対するニーズは?
曲 定番調味料のニーズは減ってきているように感じます。各店独自の味を目指していますから、独自のスープに合うニッチな調味料を少ロットで提供してほしい、というニーズが高まっていますね。

──繁盛店の秘訣は?
曲 お客との距離が近い店でしょうか。スタッフが気軽にお客さんに声をかけるフレンドリーな店は、まちがいなく常連客をつかんでいます。味については、昔ながらの味の伝統を守りつつも、新しい味の追求が進んでいくと思います。弊社は、情報提供やコンサルティングを通して、サポートに努めたいと思います。


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【晋南貿易のお薦め商品ベスト3】 北海王  販売:晋南貿易

日本中国料理協会・北海道地区本部の推奨品

カキ、エビ、カニ、ホタテなど7種類の魚介エキスが入った中華調味料。中華料理に少量加えるだけで味に深みとコクが出る。「オイスターソースなど単一の魚介を使った調味料は多いですが、これは7種類も使っているのが特徴。塩味ベースなので素材の色を損ないません」と曲社長。
規格=500g


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【晋南貿易のお薦め商品ベスト3】馬鈴薯酒:北の誉酒造

男爵芋のクリアな芋焼酎

北海道版白酒”をコンセプトに、北海道産のホクホクの男爵芋で作った、本格ジャガ芋焼酎。原材料にこだわり北海道産の男爵芋、国産の米麹とコメを使用している。ほのかに甘く香るジャガ芋の素朴な風味とクリアな切れ味が特徴。年間500本しか製造されていない稀少な酒。
規格=720ml


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【晋南貿易のお薦め商品ベスト3】極太味付メンマ:富士商会

食感のよさがたまらない

存在感のある太切りメンマを甘めの特製醤油だれでじっくり味付けする。やや甘めの味付けとビッグサイズのメンマは食べ応えがあり、メンマ好きにはたまらない一品。ラーメンのトッピングに最適なのはもちろんのこと、そのままビールのつまみとして提供してもよし。
規格=1㎏


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曲 健三(きょく・けんぞう)

北海道“伝道師”を目指す
1955年札幌市生まれ。父親は中国人、母親は日本人。創業者である父の曲学礼氏は中国山西省運城市の出身。山西省の略称は「晋」。運城市は山西省の南に位置することから「晋南地方」とも呼ばれ、晋南貿易の社名の由来はここにある。運城市は三国志の武将・関羽の出身地としても知られる。78年、北海道大学卒業後、ダイエーに入社。86年、晋南貿易入社。2010年、3代目の社長に就任。「食材を売るだけではなく、中国の食文化を普及させる」が創業以来のモットー。

晋南貿易(株)

本社所在地=北海道札幌市中央区北7条西25丁目
創業=1953年4月
資本金=6,000万円
従業員数=50人
事業内容=中華食材を中心にエスニック料理、アジア料理などの素材、調味料などを販売。
中華食材専門店、中華レストランの経営

adminコラム味噌と新味が共存する北海道ラーメン事情 札幌市の中華食材卸、晋南貿易が創業したのは1953年。60年の歴史を有し、札幌を中心に全道で約3500店の取引先を持つ同社は、中華食材卸の老舗中の老舗だ。「単に食材を卸して利益を得ることが、わが社の目標ではありません。創業以来、一貫して、北海道に中華料理を普及させること、そして北海道の食文化向上に貢献することを目指してきました」と曲健三社長は語る。曲社長が見る北海道のラーメン事情とは? 繁盛店に共通するフレンドリー ─北海道におけるラーメンの近況は? 曲 札幌のラーメン店といえば「ラーメン横丁」が有名。「新ラーメン横丁」や「ラーメン共和国(札幌駅ビル内)」などもあり、ここ2~3年、タイ、インドネシアなど東南アジア圏からの観光客が増えて賑わっています。1杯1600~1800円もする〝蟹ラーメン〟と一緒に写真を撮っているのを、よく見かけますね。東南アジアからの観光客増加は今後も有望だと思います。 かたや札幌市民のラーメン好きも相変わらず。一般的な価格帯は700~1000円。ほかの地域に比べると割高感はありますが、その分、1杯の量が多い。新規出店もあるが、閉店する店もあり、全体の軒数としては、増えもしないし、減りもしない、横ばいですね。 ──味の傾向は? 曲 10年くらい前、豚骨白湯系がブームになりました。それがひと段落して、2~3年前から冷やしタンタン麺やザルラーメンがはやり、最近はつけ麺や麻辣麺が増えてます。東京ではやったラーメンが、少し遅れて札幌にやってくるといった感じ。「札幌ラーメン=味噌ラーメン」というイメージがありますが、今は少し違いますね。ほかのラーメンも札幌にどんどん入ってきて、共存している状況です。 ──中国料理店の状況は? 曲 ランチの価格競争が厳しいですね。定食だと、料理1~2品にライスとスープをセットにしても、他店との競争があるから低価格で提供するしかない。ラーメン1杯の方が、価格が高いんです。価格を上げられない定食に手間をかけるよりも、ラーメンに注力した方が売上げが伸びる。そう考える中国料理店が増えていると思います。 なにせ、麻婆ラーメンやカレーラーメンなど、ちょっと変わったラーメンを出すと、定食よりも注文が多い。例えば、麻婆ラーメンとライスをセットにしている店が2~3軒あり、かなり売れています。お客は麻婆ラーメンのスープをライスにかけて食べることで、麻婆ラーメンと麻婆丼の2つを楽しめる。カレーラーメンも同じ。単価アップとお客の満足を両立できた成功事例といえるでしょう。 ──中国料理店でも麺類は強い? 曲 中国料理店の料理人はそれなりに修業を積んでいますから、スープの炊き方もきちんと基本を踏んでいます。もちろんラーメン専門店の店主さんも、独自の味を追求して勉強されている方が多いと思いますが、中国料理店がラーメンに本腰を入れれば、また新しい味が創造されると思います。 ──ラーメン店の調味料に対するニーズは? 曲 定番調味料のニーズは減ってきているように感じます。各店独自の味を目指していますから、独自のスープに合うニッチな調味料を少ロットで提供してほしい、というニーズが高まっていますね。 ──繁盛店の秘訣は? 曲 お客との距離が近い店でしょうか。スタッフが気軽にお客さんに声をかけるフレンドリーな店は、まちがいなく常連客をつかんでいます。味については、昔ながらの味の伝統を守りつつも、新しい味の追求が進んでいくと思います。弊社は、情報提供やコンサルティングを通して、サポートに努めたいと思います。 【晋南貿易のお薦め商品ベスト3】 北海王  販売:晋南貿易 日本中国料理協会・北海道地区本部の推奨品 カキ、エビ、カニ、ホタテなど7種類の魚介エキスが入った中華調味料。中華料理に少量加えるだけで味に深みとコクが出る。「オイスターソースなど単一の魚介を使った調味料は多いですが、これは7種類も使っているのが特徴。塩味ベースなので素材の色を損ないません」と曲社長。 規格=500g 【晋南貿易のお薦め商品ベスト3】馬鈴薯酒:北の誉酒造 男爵芋のクリアな芋焼酎 北海道版白酒”をコンセプトに、北海道産のホクホクの男爵芋で作った、本格ジャガ芋焼酎。原材料にこだわり北海道産の男爵芋、国産の米麹とコメを使用している。ほのかに甘く香るジャガ芋の素朴な風味とクリアな切れ味が特徴。年間500本しか製造されていない稀少な酒。 規格=720ml 【晋南貿易のお薦め商品ベスト3】極太味付メンマ:富士商会 食感のよさがたまらない 存在感のある太切りメンマを甘めの特製醤油だれでじっくり味付けする。やや甘めの味付けとビッグサイズのメンマは食べ応えがあり、メンマ好きにはたまらない一品。ラーメンのトッピングに最適なのはもちろんのこと、そのままビールのつまみとして提供してもよし。 規格=1㎏ 曲 健三(きょく・けんぞう) 北海道“伝道師”を目指す 1955年札幌市生まれ。父親は中国人、母親は日本人。創業者である父の曲学礼氏は中国山西省運城市の出身。山西省の略称は「晋」。運城市は山西省の南に位置することから「晋南地方」とも呼ばれ、晋南貿易の社名の由来はここにある。運城市は三国志の武将・関羽の出身地としても知られる。78年、北海道大学卒業後、ダイエーに入社。86年、晋南貿易入社。2010年、3代目の社長に就任。「食材を売るだけではなく、中国の食文化を普及させる」が創業以来のモットー。 晋南貿易(株) 本社所在地=北海道札幌市中央区北7条西25丁目 創業=1953年4月 資本金=6,000万円 従業員数=50人 事業内容=中華食材を中心にエスニック料理、アジア料理などの素材、調味料などを販売。 中華食材専門店、中華レストランの経営あたらしい視点でラーメンを伝える情報誌!