淡麗系を生んだ鬼の原点

“ラーメンの鬼〟こと佐野実氏が愛用するラーメン食材は「内モンゴルかんすいじゅん」。
内モンゴルの塩湖で採れる炭酸ナトリウムを主成分とする天然由来のかんすいである。一般的に使われている炭酸ナトリウムと炭酸カリウムの合成かんすいに比べ、アンモニア臭が気にならないのが特徴だ。佐野氏が〝鬼〟となり〝淡麗系〟を実現するに至った原点でもある。
佐野氏が本品と出合ったのは約15年前。当時、佐野氏は、合成かんすいのアンモニア臭に悩んでいた。いくらスープにこだわっても、中華麺と合わせると、どうしても半分食べたあたりから、合成かんすいのアンモニア臭がスープに移ってしまう。最後の一滴までこだわる佐野氏にとって、耐え難いジレンマであった。そんな中、知り合いの健康食品会社から本品を紹介された。
「衝撃を受け、理想のスープが実現できると確信しました」(佐野氏)と振り返る。
ところが、1回の最低輸入量が20tだったため、その会社はあえなく断念。佐野氏は諦めきれず、思い切って自ら輸入することになった。そして個人店では使い切れないので、弟子や仲間に卸売りしたり、販売会社(エヌアールフード)を設立したのだが、これが業界の風当たりを呼んだ。
「嫌がらせもありましたよ。ラーメン屋のくせに生意気だと。でも逆に火がつきました。絶対に成功してみせると」(佐野氏)
これを機に、まさに〝鬼〟と化した。
理想のスープ作りと、それに必要な食材を追求し、生産者を訪ね歩く日々が続いたが、当時の佐野氏は全くの無名。一個人のラーメン店が歓迎されるはずもなく、門前払いも多数。そんな苦境を支えたのは、やはり自ら負ったリスクと熱意だった。
「内モンゴルかんすいの効果を一生懸命語りました。食材に込める生産者さんの思いと同じように、食材の持ち味を十分に生かせると。すると熱意を買って応援してくれる生産者さんが徐々に現れました」(佐野氏)
生産者の後押しを受け、鬼の形相はさらに極まった。そして佐野氏は、素材力を訴求する〝淡麗系〟の先駆者となったのである。現在、本品の愛用者は、自家製麺を手掛けるラーメン店のみならず製麺業者にも広がり、出荷量を着実に伸ばしている。


内モンゴルかんすいじゅん

内モンゴルかんすいじゅん

エヌアールフード
横浜市戸塚区
規格=15kg(常温)

内モンゴルの塩湖の塩を原料とする天然由来のかんすい。
ゆで湯が濁りにくく、リン酸塩なども含まれない。
また、アンモニア臭も気にならない。
素材の持ち味とスープの味わいを最後の1滴まで邪魔しない逸品。
現地(中国の内モンゴル)では主に重曹に精製され饅頭や包子の添加物として主に使われている。


佐野実(さの・みのる)

佐野実(さの・みのる)

「支那そばや」店主
横浜市戸塚区1951年横浜市戸塚区生まれ。
「東横レストラン」の店長を経て86年、藤沢市に「支那そばや」を出店し独立。
以来、徹底して素材にこだわる〝ラーメンの鬼〟として有名に。
多くの弟子を育て、自ら素材作りにも携わる。
現在、本店は横浜市戸塚区に移転。

adminコラム淡麗系を生んだ鬼の原点 'ラーメンの鬼〟こと佐野実氏が愛用するラーメン食材は「内モンゴルかんすいじゅん」。 内モンゴルの塩湖で採れる炭酸ナトリウムを主成分とする天然由来のかんすいである。一般的に使われている炭酸ナトリウムと炭酸カリウムの合成かんすいに比べ、アンモニア臭が気にならないのが特徴だ。佐野氏が〝鬼〟となり〝淡麗系〟を実現するに至った原点でもある。 佐野氏が本品と出合ったのは約15年前。当時、佐野氏は、合成かんすいのアンモニア臭に悩んでいた。いくらスープにこだわっても、中華麺と合わせると、どうしても半分食べたあたりから、合成かんすいのアンモニア臭がスープに移ってしまう。最後の一滴までこだわる佐野氏にとって、耐え難いジレンマであった。そんな中、知り合いの健康食品会社から本品を紹介された。 「衝撃を受け、理想のスープが実現できると確信しました」(佐野氏)と振り返る。 ところが、1回の最低輸入量が20tだったため、その会社はあえなく断念。佐野氏は諦めきれず、思い切って自ら輸入することになった。そして個人店では使い切れないので、弟子や仲間に卸売りしたり、販売会社(エヌアールフード)を設立したのだが、これが業界の風当たりを呼んだ。 「嫌がらせもありましたよ。ラーメン屋のくせに生意気だと。でも逆に火がつきました。絶対に成功してみせると」(佐野氏) これを機に、まさに〝鬼〟と化した。 理想のスープ作りと、それに必要な食材を追求し、生産者を訪ね歩く日々が続いたが、当時の佐野氏は全くの無名。一個人のラーメン店が歓迎されるはずもなく、門前払いも多数。そんな苦境を支えたのは、やはり自ら負ったリスクと熱意だった。 「内モンゴルかんすいの効果を一生懸命語りました。食材に込める生産者さんの思いと同じように、食材の持ち味を十分に生かせると。すると熱意を買って応援してくれる生産者さんが徐々に現れました」(佐野氏) 生産者の後押しを受け、鬼の形相はさらに極まった。そして佐野氏は、素材力を訴求する〝淡麗系〟の先駆者となったのである。現在、本品の愛用者は、自家製麺を手掛けるラーメン店のみならず製麺業者にも広がり、出荷量を着実に伸ばしている。 内モンゴルかんすいじゅん エヌアールフード 横浜市戸塚区 規格=15kg(常温) 内モンゴルの塩湖の塩を原料とする天然由来のかんすい。 ゆで湯が濁りにくく、リン酸塩なども含まれない。 また、アンモニア臭も気にならない。 素材の持ち味とスープの味わいを最後の1滴まで邪魔しない逸品。 現地(中国の内モンゴル)では主に重曹に精製され饅頭や包子の添加物として主に使われている。 佐野実(さの・みのる) 「支那そばや」店主 横浜市戸塚区1951年横浜市戸塚区生まれ。 「東横レストラン」の店長を経て86年、藤沢市に「支那そばや」を出店し独立。 以来、徹底して素材にこだわる〝ラーメンの鬼〟として有名に。 多くの弟子を育て、自ら素材作りにも携わる。 現在、本店は横浜市戸塚区に移転。あたらしい視点でラーメンを伝える情報誌!